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新潟・山形・福島・栃木・茨城編 第七回 平成九年九月八日〜十四日
八月三十一日別府から飛行機で東京に行き、千葉・長野・山梨とバイクで走り、東京から北海道釧路までフェリーで行き、北海道も北見・旭川・小樽と一気に走り過ごし、小樽からまたフェリーに乗り新潟に戻り東京まで今回は半月かけての長旅の報告です。
なにしろ北海道の道はとても走りやすい。スピード違反でスイスイと走り予定していたよりも簡単に小樽に到着してしまった。
小樽の港に着いてすぐに自転車にアルミのカメラバックを乗せている若者と出会った。 その彼は「キタキツネ」を写真に撮りたくて野宿しながら撮影をしたそうです。また会ったとたんに意気投合。新潟までの旅はこのようにしてまた特別楽しい旅。翌日は前回に来た新潟です。今回は海岸線を山形に向かい走ります。まずは今日の宿探し。民宿という看板があったのでお願いするとこころよく受け入れてくださり、漁師の人と少しだけ世間話をして眠りに就いた。六月に新潟から秋田に行くとき走った道を今また走り、感無量。 温海町で昼食を採り国道七号をひたすら前に進む。道の駅「にしかわ月山湖」で休憩。 湯殿山神社に参拝して事故に遭いませんようにと祈念する。
山形県立図書館に到着した時はもう薄暗くなっていました。ここでもとても歓待してもらえたが時間が遅かったためにゆっくりする間がなかった。 夜道をバイクで走るのは不安なので、紹介していただいたビジネスホテルまではタクシーで行くことに致しました。バイクは図書館に預かってもらったのです。翌朝早くタクシーで図書館まで行き、次の目的地福島県へとひた走る。
米沢スキー場近くの定食屋さんに入り、ここのご夫妻に私の行動を褒められ少し嬉しい気分になる。
一息ついたのも束の間で恐怖の「東栗子トンネル」です。二千三百七十六メートルととても長くこのまま外に出ることが出来ないかもしれないと嫌なことばかりが頭の中を横切り体中が堅くこわばり、全神経が集中します。 福島県立図書館では館長さんが応対してくださったため館長室で二時間以上もおしゃべりさせていただきました。
福島県立図書館を出て郡山まで行く途中で大雨に遭ってしまい、うどん屋さんで食事をしながら雨が上がるのを待ちました。
夕方になり道路は大変な渋滞で一寸ずりですが、私にとってはとても幸いなのです。
夜道がすいていれば怖くてたまりませんがなにしろ車の間に挟まれゆっくり進めばよいので安心です。ここでもビジネスホテルに飛び込む。フロントの奥様が「息子さんがバイクに乗りたいというので困っているのよ・・」と私に話してくださった。
栃木県立図書館には特別苦労することもなく到着。その日の内に茨城県立図書館に到着。もう回りは真っ暗になっていたが、一日で二県の図書館に行ってしまったことになる。
ここでもとても歓待していただけた。
「どこか泊まれる所を」と尋ねたら、女性職員さんが「私は一人暮らしで近くのマンションに住んでいますからお気兼ねなく私の所にお泊まりなさい」と言ってくださいました。 私はすぐにこの好意に甘えることにいたしました。この方とは今でも年賀状のやりとりをしています。このようにたくさんの人のやさしさを体験したことが「竹瓦温泉」の前で困っている旅人を見かけると私が親切にしなければと思うのです。
栃木の町を走っているとバイクのライトの様子がおかしいのです。 バイク屋さんに「ごめんください」と入り、私の話をするとここのご主人は「サイクリング協会員」で全国を自転車で走っている方だったのです。
とても私の行動を褒めてくださりサイクリング協会の名前入り「湯飲み茶碗」を私にくださいました。この湯飲み茶碗が私の「宝物」の一つになりました。
バイクのライトはスイッチを切っていただけのことでした。
たった数分間の出会いですが、この方とも手紙や電話でのやりとりをしていて、今でも「別府の・・」というだけですぐに話ができるのですよ。
その後東京まで特別困ることもなく、無事親戚の家に到着しました。
今回は約半月別府の家を留守にしてこのように走りまわったのですが、だんだんと道路事情を理解することが出来、地図の見方などにも慣れ、人に尋ねる機会が少なくなり、出会いの数が減ってきていることに気がつきました。
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